一般社団法人 峠のまなび舎とは
広橋峠を過ぎる旅人は、バスの窓から思わずほうと小さな声をはなつ。
金剛山から葛城への稜線がじつにゆたかだ。
どっしりと落ち着いているが、その頂は鋭くさわやかだ。
二上山から生駒への山なみがぼうぼうと西の空にけむっている。
北へ目をうつすと、高取山から竜門岳の青垣がつらなって、
大和国原とのさかいをなしている。
こんな広々とした眺望をほしいままにして、この地に住んでいると、
心もおおらかになり、そして長生きもするだろうと人はいう。
毎日、こんなにひろびろとした風景を見て生きていると、
ものごとの視野も広くなり、見通しのきく目でものごとを判断する習慣もできてくる。
そうならなければ風景に申し訳ないような気がする。
「郷土ひろはし誌」より(昭和四十九年)
奈良県吉野郡下市町の山間部にある広橋地区。ここに1874年(明治7年)に創立、1999年に閉校した広橋小学校があります。私たち「一般社団法人 峠のまなび舎」はこの廃校となった旧広橋小学校を拠点として活動しています。
奈良県吉野郡下市町の広橋地区は、奈良三大梅林の一つである広橋梅林や高野槙の群生地があったり、天誅組とも縁の深い場所として知られています。また、日本を代表する歌人である前登志夫さんは広橋に生まれ、その生涯の多くを広橋で過ごされ、地元をテーマとする多くの歌を残されました。加えて、自然豊かな里山で、霊峰大峰山の玄関口にあたり、かつては多くの修験者が行き交う場所でした。現在でも梅の栽培や高野槙の生産は行われていますが、他の山間部同様に、人口減少や高齢化などの問題も抱えています。
広橋小学校のある広橋峠は標高約450mで、峠からの眺望は奈良県の「まほろば眺望スポット百選」に選ばれるほどの素晴らしい眺めです!
”日月星辰の動いていく宇宙のリズムに わたしたちの日常のリズムを調和させる生き方を学びたい”
この言葉は、ここ広橋地区(奈良県吉野郡下市町)が生んだ歌人 前登志夫さんが、著書「吉野日記」の中で書かれていた一節です。日が昇ったら活動をし、日が沈んだら眠りに就く、そんなごくごく自然の流れに身を任せて暮らしていきたい。やりたいことは生活の中にある、そんな思いを根底に活動していきます。
2022年には同じ敷地内にある教職員住宅だった一軒家をDIYで改修してゲストハウスにしました。ぜひ山の上の廃校でここでしか味わえない時をお過ごしください。
漫画図書室
この図書室では自由に漫画を読んで過ごしていただけます。真ん中に大きなテーブルもあるのでワークスペースとしてもどうぞ。また、家に眠っている漫画がありましたら寄贈していただけると大変うれしいです!
五右衛門風呂
ゲストハウスのご宿泊者様がご利用いただける五右衛門風呂。薪をくべてお湯を沸かしてみましょう!きっと他にはない体験となりますよ。
講堂
この小学校には「体育館」はなく「講堂」があります。体育館ほど広くはないですが、ちょうどいい大きさと、レトロな雰囲気がたまりません。
こちらで合宿やちょっとしたイベントもできますし、卓球台も用意しています。
ここではかつて100~150人ほどの観客を入れたコンサートや寄席などのイベントを行ってきました。
憩いの和室
校舎の中にこんな素敵な和室があります。お風呂上がりにのんびりしたり、ここで漫画を読んだり、とにかくのんびりしてください。冬はだるまストーブも使えます。
法人概要
一般社団法人峠のまなび舎 (法人番号:9-1500-0500-9261)
代表 高野加織
~一般社団法人峠のまなび舎定款より~
(目的)第 3 条 当法人は、自然、歴史、文化、生活の保全と情報発信を行うとともに、最先端技術を融合させることにより、教育・産業・福祉・芸術の各分野における交流の場を創出し、現代の多様化した働き方に対応した、都市と田舎を結ぶ新しいコミュニティーを創造することを目的とし、その目的を達成するために次の事業を行う。
(1)下市町大字広橋地域を主とする下市町の活性化等につながる公益的事業
(2)学術及び科学技術の教育・振興を目的とする事業
(3)文化及び芸術の振興を目的とする事業
(4)地域づくりの調査・支援・指導
(5)飲食業、宿泊業、および地域交流事業
(6)前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業
具体的な取り組み
・綿花づくり(2022年開始)
・ゲストハウス運営(教員住宅だった一軒家をDIYしました)
・広橋の歌人 前登志夫研究室
・漫画図書室
・落語教室
・給食室をテイクアウトの飲食店に(保健所の許可済!あとはやる人!)
設立日 令和3年2月18日
決算公告
・令和5年8月期決算公告
令和5年8月期貸借対照表
・令和4年8月期決算公告
令和4年8月期貸借対照表
・令和3年8月期決算公告
令和3年8月期貸借対照表